MBOとパフォーマンス・マネジメント(PM)は、何が違うのか? |
目標による管理(MBO)では、主要な目標を明確にして、その達成度により、社員を評価する手法であるため、その目標に含まれないことには、関心が払われなくなる傾向があり、ノルマ管理的な色彩が強くなりました。現実には、最初立てた目標だけやっていれば、それで十分だということは少なく、急な仕事が続々とくるのが普通で、それに対処できない状況が多々出て来たのです。 |
パフォーマンス・マネジメントは、MBOの課題を克服して、より良い結果を引き出すマネジメント手法です |
目標による管理(MBO)に課題があると言っても、従来進めてきた目標による管理(MBO)をやめて、新しい考え方のパフォーマンス・マネジメント(PM)に変えなさいと言うことを意味しているのではありません。
最初に目標による管理(MBO)を導入する際に、おきがちな各種の問題を改善するため、上長やメンターの重要なマネジメント手法として注目され、効果をあげているのが、パフォーマンス・マネジメント(PM)です。目標による管理(MBO)を職場にスムースに導入し、効果的に目標を達成するために、上長がとるべきマネジメントの秘訣を集大成したのが、パフォーマンス・マネジメントです。 皆さんの職場では、上長たるべきマネジャーが、この目標による管理(MBO)の基本的な考え方と実践的手法を心得て、実践しているかどうかが、成功の鍵になります。 本来の目標による管理(MBO)の導入時に、本人がやった結果だけを評価するとか、設定した目標だけを評価するかの如く誤解されると、社員の行動にも、大きな問題が表面化することになります。これらの誤解を取り除き、個人の成長と組織への貢献度との調和を引き出し、事業全体がうまく機能する様に意識づけすることが重要になります。 評価者である上長は、この点を十分理解して、メンバーの指導・支援の役割を担う人には、各メンバーの支援者としての効果的な活動がなされたのかをマネジメント評価項目の中に含めて管理することで、目標による管理(MBO)が漸く機能する様になるのです。 |
従来のMBOと欧米企業のパフォーマンスマネジメントの発想の違い |
目標による管理(MBO)は、一般社員よりむしろ、マネジャーや、経営者に対しては、非常に重要になります。
一般社員だけに目標による管理(MBO)を適用すると、マネジャーが自ら良いお手本を示す機会がなく、一般社員からは、不公平感を持つようになり、不満がたまることになります。 欧米企業では、マネジャー、経営者を中心に目標による管理(MBO)を採用し、その結果に対して、インセンティブやストック・オプションを提供する企業もあります。 また、欧米企業では、マネジャーは、各メンバーに、パフォーマンス・マネジメントの一貫として、人材開発の機会をつくり、効果測定/検証を実施します。これらを通して、メンバーが、約束した目標だけの達成ではなく、自ら事業家意識を植え付け、職場の仲間と協力して、組織の目標を達成できる職場環境の構築も目指しています。 この時、マネジャーは、全体最適の発想で、ボトルネックになっているものを発見し、パフォーマンスを最適化するように努めます。 また、メンバーに必要な育成計画を立て、キャリア支援も随時行いますので、ビジネス全体がうまく進むように頑張ります。決められた目標だけを達成するのと違い、一層真剣に取り組みますので、仕事全体の成功確率も高まります。もし、キャリアとして認められた項目、例えばチームへの貢献、メンバーの育成実績等は、別途キャリアとして認定する必要があります。 このように、上長であるマネジャーは、パフォーマンス・マネジメントの効果性を問われており、マネジャーに対する目標による管理(MBO)での重要課題になります。 また、企業研修に関しては、こちらでご覧になれます。
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国際メンタリング&コーチングセンター