米国国家規格協会ANSIによるHRM標準化の動きとは?
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米国人材マネジメント協会SHRMでは、人材マネジメントHRMの標準化に乗り出し、米国国家規格協会ANSIの事務局として、2009年から準備を開始しました。ANSIは、国際標準化機構ISOにHRM標準の提言を行い、2011年1月には、TC260として、準備委員会が発足した。
標準化と言うと世界でひとつの方式に統一するかのように捉えられがちですが、HRM標準は、実践法やプロセスの標準化というより、目標を明確にして、その達成がどれだけできたのかという、マネジメントの効果性に重点を置き、一定レベルに達しているかを判断しようとしています。これはあくまでもマネジメントの効果性であり、必要なプロセスがあれば良いということではない。
その中では、プロセスとしてのフィードバックの手法、目標の達成度の必要最低レベルを規定し、人材マネジメントHRMのあるべき姿を念頭に、ある一定のマネジメントレベルをクリアしているかどうかのガイドラインになる。
このガイドラインは、あくまでも各企業の判断に基づき、実施するものであり、これを実践することで、業績に貢献することが期待されており、業績に貢献したかどうかを検証しようとしているものではない。
今後、グローバル企業として活躍する企業は、地域ごとにばらばらなHRMガイドラインではなく、グローバルな視点で、会社全体として整合性のとれたグローバルなHRMガイドラインを採用することで、開かれたグローバル企業として認知され、人材の流動性を高めることが求められる。
米国ANSIでは、パフォーマンス・マネジメントの原案が、2012年12月には、承認された。
この影響で、日本の人材マネジメント界も大きな影響を受けることになります。早めにこれらのマネジメント手法を導入している企業は、その成果が世界で広く認められることになり、既に欧米企業の80%以上が導入している、グローバル標準の人材マネジメントと言える。
2015年より開始されたSHRM CP/SCP HRプロとして、すでに全世界で約12万名が認定され、このHRMガイドラインを含めたSHRM Learning Systemは、グローバル人材マネジメントの標準バイブルとして普及が進んでいる。
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新HRMガイドラインとは? |
長年、Human Resource(HR)のことを「人事」、Human Resource Management(HRM)のことを「人材マネジメント」と言われてきたが、HRMの中には、どんなことが含まれていて、どんなことをするのかを考えたことがありますか?
皆さんは、世界の大学/大学院のカリキュラムを評価して、ランキングを発表している評価機関として、AACSBと呼ばれる団体があることをご存じですか? ここは、各国政府の文部省とは違い、世界のビジネス・スクールの民間の認証機関である。
また、世界最大のHRプロ支援団体人材マネジメント協会SHRM(会員30万人)が、2005年より、HR Degreeのカリキュラムの改訂に関して、AACSBと話し合いを続けた結果、2010年版より、従来の内容が大きく改訂され、多くの最新のHRM課目が追加になった。 これを新HRM体系をSHRM/AACSB版 HRMガイドブックとして発表した。
従来の学部の教育課程の中、或いは、MBA課程の中でも、今回の改訂で追加された人材マネジメント関連課目を強化する動きが強まることになる。
その後、新HRMガイドラインの概要は、SHRM Body of Competency & Knoledgeとして集大成され、こちらのSHRMサイトから、ダウンロードが可能だ。
また、このHRMガイドラインを学べる教材としてSHRMからSHRM Learning Systemが出版されている。
興味ある方は、JSHRMのSHRMコンピテンシー研究会にて、学べる機会があります。
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新HRガイドブックで規定された人材マネジメント カリキュラムの領域とは? |
それでは、何が変わったのかと言うと、下記の表の中で、特に赤字の部分が強化された。
例えば、パフォーマンス・マネジメントの中で、従業員パフォーマンスをキチンと評価しているかとか、効果改善支援をどれだけ行い、効果がどれだけあったかを含めて、効果測定指標を明確にすることが求められている。
研修を実施した際には、カーク・パトリックレベル1−4まで確実に行うこと、必要に応じて、費用対効果ROI測定も行う。
更には、戦略的人事の大項目が出来ており、戦略的ビジネスパートナーSBPとして、どのような活動をしたのか、更には、中長期的視点で、戦力計画を立て、その達成に必要な人材活用、人材開発をする仕組みづくりとしてのタレント・マネジメントも含まれている。
また、グローバル・ビジネスをよりスムースに実現するために、人材の流動性を高める試みも含まれる。
これらの殆どの新規分野は、従来から力を入れて、業界に先駆けて実践してきた内容であり、これがAACSBやSHRMでも再確認された形になる。
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HRMガイドラインの共通化の意味するものは? |
今回の新HRMラインガイドは、従来各団体にて、ばらばらの方針により、別々に推進してきましたが、HRプロ コミュニティとして世界最大のSHRMがAACSBとHRMガイドラインを共通化することで、社会への普及が加速することが期待できる。
但し、HRMガイドラインの共通化だけは、まだ中身が共通化された訳ではありませんが、SHRM Foundationの資金支援により、各分野の専門家が制作したケース、Teaching note,パワーポイントの資料が、SHRM会員には、無料ダンロードが出来るようになったこともあり、基本ガイドラインとしての普及が加速した。
興味ある方は、こちらからすべてのリストをご覧いだけます。
或いは、SHRMサイトにて、Academic Initiativeで検索してください。
(いずれも、SHRMの会員となることが必要です)
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当センターの提供する研修は、SHRMの新HRMガイドラインに準拠! |
当センターでは、欧米の人材マネジメント関連団体(SHRM/ASTD/ ISPI/ IMA/EMCC)に対して、通算31回以上参加し、毎年、戦略的人材マネジメント研究会にて、事前勉強会、視察報告会、SHRM e-learning視聴報告会を開催している。
その後、新HRMガイドラインの概要は、SHRM Body of Competency & Knoledgeとして集大成され、こちらのSHRMサイトから、ダウンロードが可能だ。
また、このHRMガイドラインを学べる教材としてSHRMからSHRM Learning Systemが出版されている。
すでに、JSHRMのSHRMコンピテンシー研究会では、このガイドランとなっているSHRMコンピテンシーに関し、非常にわかりやすい日本語解説資料を開発し、大変好評です。
その経験から、この内容に準拠した研修、セミナー、一般公開ワークショップを長年実施し、レベル1−4までの研修効果測定を支援しており、現状把握に役立ったと喜んで頂いております。
また、人材マネジメント協会SHRMの国際大会での人材マネジメントの最新動向を学べる研究会は、こちらをご覧下さい。
当センターが開催する一般公開コースは、こちらから。
当センターが提供する個別の企業研修に関する情報は、こちらから。
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