速報
SHRM2017ニュー・オルリンズ大会から、世界の人材マネジメントの潮流を読み解く

SHRM CP/SCP HRプロ認定者が2年で、100,000名を超えた!
   この「SHRM2017ニュー・オルリンズ大会の速報」は、ほんの一部の情報です。
  ご参考までに、2017年9月開催の視察報告会資料を、こちらからダウンロード可能にし
  ました。この報告書は、第一弾であり、第2弾の報告会は、2017年11月18日(土)に開催
  します。戦略的人材マネジメント研究会の開催案内は、こちらをご覧ください。
     尚、更に、詳細の情報は、一般公開コースに参加すれば、より詳細な情報をテキスト
    入手でき、コースの中で関連するロールプレイ演習も体験できます。

HRプロの存在感が更にましたSHRM2017ニュー・オルリンズ大会!
  世界最大(現在約29.5万人)のHRプロのコミュニティー、人材マネジメント協会(SHRM)の2017年度年次総会が、6月18日−21日の4日間ニュー・オルリンズにて開催された。
 今年も、世界各国から、総勢約15,000名HRプロフェッショナル(以後HRプロ)が集結しました。海外からの参加者の中では、多い順から、カナダ、韓国ナイジェリアジャマイカ、オランダ領アンティレス、日本、セイマン島となり、日本は、6番目である。
 日本から参加者の中で、最大は、日立系列の11名です。詳細参加者リストは、iPad, アンドロイド等のSHRM17アプリのAttendeeから、検索するとみることができる。
 今年のコンファレンスのメインテーマは、'All in'。チームワークの重要性を謳ったものです。トップ基調講演者は、長年チームプレイの重要性を説いてきた、パトリック・レンシオーネだ。
 Conference Todayが行った人気No.1 基調講演者になった。その次が、元グーグルSVPのラズロー・ボックだ。
 パトリック・レンシオーネは、日本でも「意思決定、5つの誘惑」ダイヤモンド社、「なぜあなたのチームは、力をだしきれないのか?」日経BP社、「あなたのチームは機能してますか?」翔泳社から、すでに売り出されており、チームワークの重要性を解いた著書として有名だ。最近では、「Ideal Team Leader」がある。(日本語版未定)
 多様化が急速に進む近年、一人のリーダーがいくら頑張っても限界があり、大きなプロジェクトの中で、いかにチームワークを発揮できるかが重要になり、最新のパフォーマンス・レビュー(人事評価)でも、個人評価から、チーム評価が定着しつつある。その中において、理想のチームリーダー像が問われるのは、至って当然のなりゆきである。
 レンシオーネが、5つの機能不全の問題を取り上げた本を書いた時、悪いお手本として挙げたのが、なんと日本企業であったという話は有名だが、いまでは、多くの米国企業は、従来の個人主義的な傾向を一掃して、チームプレイを促す新版パフォーマンス・マネジメントがここ数年で、急速に進展したことからもこの変化が読み取れる。
 あるセッションで、チームプレイを重視した新しいタイプの人事評価に移行した企業は、どれだけいるのかを挙手にて、あげさせた所、半数以上が手をあげた所を見ると、米国企業では当たり前になったと言えよう。この点でも、日本企業での人事評価の見直しが、必ずしも進んでいないことを考えると、競争力の違いとして、業績に影響することも予想される。
 元グーグルSVPのラズロー・ボックは、グーグルのPeople Operationの組織を立ち上げた人で、Work Rulesの著者として有名だ。日本語版も発売されており、今回を機会に読み直してみた。
 今回の彼の講演で良かったと思う点は、「自分より優秀だと思う人財を採用して、有効に活用する」ことだとの指摘だ。このような人財を効果的に使うには、People Analyticsの手法が必要になる。
 現在、彼は、グーグルを離れており、この関係の詳細の話は、グーグルの現在のDirector ofPeople Operationが、People Analytics @ Google として、色々な機会に発表している。グーグル検索にて、プレゼン資料も入手可能。
 この中で、言われているのが、All people decisions at Google are based on Data &  analyticsだ。
 グーグルでは、「あらゆる人事に関する決定は、すべてデータに基づく分析により、決定している」とのことだ。「優秀な人を動かすには、指示命令ではだめで、このような合理的なマネジメント手法が不可欠になる」ということだ。特に、若くて優秀なミレニアル世代には不可欠になろう。
 この考え方を実現しているということは、グーグルが進んでいると賞賛されるべきか、多くの日本企業は、遅れているという現実にもなる。
 グーグルでは、一部マネジャー等による、個人の思い込み、偏見、差別を極力なくし、ミレニアル世代でも納得できる仕組みづくりがすでに行われておりPeople Analyticsは「やろうと思えば、実行可能なのだ」ということを証明してくれたということではないだろうか。

開始2年で、100,000名以上のSHRM CP/SCP認定者が誕生!
 2015年より、開始されたSHRM SCP HR認定者は、2015年6月当時は、50,000名でしたが、2017年4月現在では、なんと100,000名の認定者が誕生しました。これは、予想以上に、順調に認定が進んでいることを示している。
 このうち、日本人では、2016年7月に最初の合格者が誕生、2017年2月にも、米国駐在の方が取得した。
 このHRプロ認定を取得するための教材として、SHRM Learning Systemがあります。2015年に初版が発売されて以来、昨年度は2016版に、今年は、2017版に改訂された。 
 その大きな違いは、Online Assessmentが大きく進化している点にある。
2015年では、1000問だったものが、2016年には、1500問に拡大した。
 その増加は、Situational Judgement問(SJ問)の数が大幅に増えた点である。
 従来は、SJ問では、PreferredとAcceptableの2つのレベルがあり、Acceptableにも多少の点数を与えていたものが、2017版からは、正解(Correct)は、一つだけになり、設問文も変更になった。 
 一部に紛らわしいとの意見があったこともあり、これを修正したとのこと。
 また、CP/SCP共に、制限時間が240分、設問数が160問になった。
 時間が少し長くなり、設問数も減ったので、易しくなったと思った方もいるかもしれないが、現実はSJ問の1テーマの設問数が減り、1−3問になったこともあり、真面目に本文を読んでいると、4時間でも不足する人が多い。
 従い、個人で学習しているだけでは、全問回答が難しいこともあり、効率的で、要領のよい解答法、勉強法を習得する必要がある。
 CP/SCP HRプロ認定では、人材マネジメント関連の基本的知識だけでなく、HRプロとしてのコンピテンシーを理解し、積極的、戦略的に問題解決、意識改革に取り組むことが求められる。ここが他のスキル認定とは全く異なる点だ。
 多くのコーチ認定では、経営学の勉強を特別する必要はないと説明している所が多いが、SHRM CP/SCP HRプロ認定では、人材マネジメントの最新知識を必要としているだけでなく、HRプロとしての基本的心構えとしてのSHRMコンピテンシーを理解し、戦略的に挑戦する意欲のある人材をHRプロとして認定し、企業内での課題の多い意識改革の先頭に立ってもらおうという期待が込められている。
 このHRプロとして求められている知識やる気を備えたHRプロが米国には、10万人以上いるということで、米国企業に必要な企業内意識改革企業風土改革も今までより、進むのではないかと期待されている。
 これらのHRプロをリードするSHRMのリーダー層にも、当然のことながら、SHRM   SCP認定を取得することが求められ、新しく就任するSHRM CEOやChairを始めとした幹部にも、SHRM   SCP取得者が続々と登場した。
 これからの米国企業のCHRO, VP of HR, Director of HRには、SHRM SCP取得が当然のことになろう。 
 SHRMコンピテンシーに興味をお持ちの方SHRM CP/SCP認定に挑戦してみたい方は、SHRMコンピテンシー研究会に参加して、勉強仲間をつくり、互いに学ぶ関係を構築することで、その第一歩が開らかれます。
 SHRMコンピテンシー研究会に参加希望の方は、こちら

新世代のとの協働で、進むデジタル人事の進展職場の意識変革
 SHRM2017ニュー・オルリンズ大会に参加して、最初感じたことは、iPad等のタブレットを持ってきてよかったと考えている。
 従来、会場に行くと配られたタブロイド紙のConference Todayがなくなり、タブレット等にSHRM17アプリを入れると、Conference todayや各セッションの配布資料が各会場に整備されたFree Wifiを通して、見れるようになる。
 昨年度は、Free Wifi使用範囲は、メイン会場や比較的大きな会場に限定されたが、今年が、殆どすべての会場、および、テーブル席周辺では、使用可能になった。
 また、Twitterによる投稿が、写真つきで、基調講演のメイン スクリーンに反映され、笑いを誘うものが増えた。日本式の絵文字を使った会話も紹介されたり、ミレニアル世代ジェネレーションZでのやりとりが紹介されたが、多くのX世代やベビー ブーマー世代には、あたかも古代人異星人の会話という印象を与えていたのではなかろうか。
 どうも、多くの米国先進企業の職場環境でも、Free Wifiは、絶対条件と言われるようになったと考えて良い。企業内での座席のFree address制、Paperless化も進んでいる。
 従い、コンファレンス参加者からのクレームは殆どない。一部の会場では、アンケート用紙のみ配布しているが、今後は、これもタブレット上で書く方式になろう。
 今年は、5つの世代の協働をテーマにしたセッションが増えたが、ミレニアル世代になじみやすい方式に転換することを意味しており、これに抵抗を感じる古いタイプの人達は、のけものとして、仲間はずれにされることを意味しているわけだ。
 従来のマネジャーが持っていた上から目線の人事評価を廃止した米国企業が半数以上という現代では、「地位や権力、更には評価と言う武器を使わずに、若者に対して、如何に影響力を行使するか」がマネジャーの最大の関心事となったのである。
 今年の人気セッションは、ミレニアル世代への対処法若手に人気のあるベネフィットとは?、企業ブランディングから個人ブランディングへ、Influencing others with        trust、グーグル的なPeople analyticsの銀行での応用事例Employment issueのBig Data化等、多岐にわたる。
 従来路線の地域化事例も増え、Rateless performance management事例のアジア版の発表もあったが、欧米のHRプロにとっては、もはや目新しい事例発表とは思われなくなってきた
 オバマ ケアの廃止は、トランプ政権の基本方針だが、米国では、従来型の医療制度の延長では、もはや機能しなくなったという根本的問題を抱えている。
 既に、オバマ ケアに基づく、医療保険を提供する保険会社は、1社以下になるというニュースもあり、これを税金で支えるにも限度があるのが実体だ。
 少なくとも会場に結集したマネジャーの殆どは、採用・首切りの最前線で働いていることもあり、心労もたたり、「食べることが最大の楽しみだ」と言う人ばかりだ。
 日本人平均的な体格から考えれば、はるかに肥満体質であり、結婚後の女性では、これが顕著だ。当然ことながら、糖尿病循環器疾患等が、日本と比べてもはるかに多く、これらに医療費の多くが使われていることを考えれば、高額の医療費を必要とする従来型の米国版医療制度は、いつかは破たんすることは目に見えている
 日本では、昔から、健康食ブームであり、日本食はその典型的な事例である。
 この基本理念に基づく、食生活での根本的な意識改革なくして、国民の健康を維持することは不可能だ。このような基本理念を普及させることを各企業にて行わないと、何も根本的な解決にはつながらないと言えよう。
 オバマ ケアの廃止という機会に直面する米国では、これを機会に、「米国民全体が食生活での意識改革をまず最初に進める」必要があろう。日本は、そのためのお手本を示せるかどうかが大きな課題になろう。
 今回のSHRM2017ニュー・オルリンズ大会からも、これからの新しいグローバル人材マネジメントの潮流を体験する機会はあったが、次回の戦略的人材マネジメント研究会では、「これからの日本の人材マネジメントは、どうあるべきか」「私なら、こう変えたい!」を考えてみることにしたい。詳細は、こちら
 尚、本研究会では、知識の習得より、みなさんの実務でどう導入すべきかのヒントを得ることを主な目的としているので、ディスカッションへの積極的参加を期待しています。


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